京極夏彦

文庫版 魍魎の匣
講談社文庫
定価 本体933円(税別)

箱を祀る奇妙な霊能者。箱詰めにされた少女達の四肢。 そして巨大な箱形の建物−−箱を巡る虚妄が美少女転落事件とバラバラ殺人を結ぶ。 探偵・榎木津、文士・関口、刑事・木場らがみな事件に関わり京極堂の元へ。果たして憑物は落とせるのか!?(カバー裏より)

シリーズで一番好きな一作です。
広げに広げきった大風呂敷をよくもまあここまでまとめきったものだと思います。さすが京極先生、の一言につきるでしょう。
“みっしり”という言葉に象徴される、何とも言い難い圧迫感が、しばらくすると快感になってしまっていたり。
今回もばっちり憑物落としをしていただきました(笑)

「(略)幸せになることは簡単なんだ」
京極堂が遠くを見た。
「人を辞めてしまえばいいのさ」
P1047 L17〜

* * *

文庫版 姑獲鳥の夏
講談社文庫
定価 本体800円(税別)

この世には不思議なことなど何もないのだよ−−古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐすシリーズ第一弾。 東京・雑司ヶ谷の医院に奇怪な噂が流れる。娘は二十箇月身籠もったままで、その夫は密室から失踪したという。 文士・関口や探偵・榎木津らの推理を超え噂は意外な結末へ。(カバー裏より)

再読でも、やっぱり凄いと思わせられてしまいました。
流れるような蘊蓄の嵐に圧倒され、そのままラストまでいってしまいました。気がつけば、京極ワールドにどっぷり。 本を読むことで、関口君と一緒に憑物落としをしてもらったような気がします(笑)
厚さに敬遠する人もいると思いますが、読み出すと厚さがないと嫌になるあたり、 このシリーズ、というか、京極作品は麻薬的なような気がします。

この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口君」
P23 L9

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